2018年10月19日

プリント基板の価格の歴史を振り返る

この業界では、プリント基板の単価について、古くから‘平米いくら’と表現する事が慣例でした。
これは、材料の定尺の大きさが1mX1m の1㎡から来ている’価格基準’
の事です。
1㎡から何枚の製品(基板)が取れるか?という発想です。

例えば、1㎡から100枚のプリント基板がとれる製品があったとします。
仮に平米 20,000円が価格基準とすると、20,000÷100で 1枚当たり200円という事になり、製品1枚が200円となります。

これも基板を製造し始めた頃の先人の知恵だったのでしょうか?
かつての様に、パターン、レジスト、シンボルの各工程が印刷法で穴明けがプレスの量産品であれば、ひとこすりいくら、ワンパンチいくらの考え方から
‘平米’も解らなくはありません。
しかし、これを試作などの数量の少ない基板に当てはめるのは、いささか無理があるのではないでしょうか?
スルーホールの穴あけはNC加工機で一穴ずつあけています。
型抜きではありません。
外形加工も金型でワンパンチという訳にはいきません。ルーター加工で切り出しています。
製造方法が変化してきて、この考え方もおかしな物になってきた感じがします。

また、‘平米いくら’と言うからには、最低1㎡の注文があって成り立つ話です。
上記の例の基板注文数が1枚だったとしたら、売上200円という事になります。
平米 20,000円が基準であるなら、最低でも100枚の注文がなければ成立しない話だと思い、これまた疑問です。

プリント基板の製造方法も変化してきました。注文も多種少量になってきました。
従って最近は、‘平米いくら’という考え方もだいぶ変わり、改善されてきました。
今では、基板の種類、数量、配線の状態、納期などを考慮して、価格を決定しています。
プリント基板はオーダーメイドです。
格安な基板を購入する為には、まずは見積りから始めて見て下さい。

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