プリント基板は、電子部品やデバイスなどを設置する土台になるものです。そうした部品をプリント基板にはんだ付けして回路として使用できるようにすることを、基板実装といいます。この基板実装の際に、部品をはんだ付けする方法には手付け実装とリフロー実装の2種類があります。前者は技術者の手によって、後者は機械によってはんだ付けが行われます。このふたつの方法には、どのような違いがあるのでしょうか。
手付け実装の場合、人の手によって行うということから、部品点数が多い基板実装には向きません。複雑な部品を使用している場合も同様です。しかし、初回にイニシャル(メタルマスク)を作成する必要がなくコストが安いため、部品点数が少ない場合にはおすすめできます。また、手作業であるがゆえに細かい要望にも応えることができます。
リフロー実装は手付け実装とは逆に、部品点数が多い基板実装に向いています。初回にイニシャルを作るため、リピート性の高い案件の場合は2回目以降のコストダウンが可能です。ただし、基本的なコストは高いため、部品点数が少ない場合や数を作らない場合は割高になります。
このように、手付け実装とリフロー実装にはそれぞれのメリット・デメリットがあります。基板実装を行う場合には、どちらが向いているのかをよく考えましょう。